レイセオン・テクノロジーズ、AN/SPY-6(V)1のレーダー・アレイを初納入

AN/SPY-6(V)1のレーダー・アレイ(写真:Raytheon Technologies)

レイセオン・テクノロジーズは7月21日、アメリカ海軍に「AN/SPY-6(V)1」レーダーの最初のレーダー・アレイを納入したと発表した。

AN/SPY-6(V)1は、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のフライトⅢ仕様に搭載されるAESAレーダーで、今回納入された大きさ14平方フィート×14平方フィートのモジュラー・アレイは、マサチューセッツ州アンドーバー自動化レーダー開発施設 からミシシッピ州パスカグーラにあるハンティントン・インガルス・インダストリーズの造船所までトラックで輸送されており、同造船所で建造されるアーレイ・バーク級フライトⅢの「ジャック・H・ルーカス」に搭載される。

レイセオン・テクノロジーズの自動化レーダー開発施設(写真:Raytheon Technologies)

AN/SPY-6(V)1は現在アーレイ・バーク級などのイージス戦闘システム搭載艦に装備されている、パッシブ・フェイズド・アレイレーダーのAN/SPY-1シリーズに比べて送受信時に生じる損失が改善されており、またアンテナ径と送信電力の増大も図られている。

これらによりレイセオン・テクノロジーズはAN/SPY-1を基準にして15デシベル向上するとしており、テストでは19デシベルに達している。AN/SPY-6(V)1の公式な探知距離や同時探知可能な目標数は公表されていないが、アメリカ海軍はAN/SPY-6(V)1はAN/SPY-1に比べて半分の大きさの目標を2倍の距離で探知できると発表しており、同時探知可能な目標数はAN/SPY-1シリーズの

30倍程度になるとの報道もある。
AN/SPY-6は RMA(Radar Modular Assembly)と呼ばれるモジュールを複数個組み合わせてアンテナ・アレイを構成する仕組みとなっており、RMAの使用個数が異なるAN/SPY-6(V)2、AN/SPY-6(V)3、AN/SPY-6(V)4も開発されている。

レイセオン・ミサイルズ&ディフェンスのキム・アーンゼン海上能力担当副社長は「今回の納入はSPY-6のアレイが造船所へ続々と運ばれる未来の始まりです。水上艦に対する脅威はより小型化し、また高速化しています。SPY-6は ドローンや弾道ミサイル、航空機及び無人船などの危険に対して、海軍の防御範囲を拡大します」と述べている。