FNSS、IDEFで新水陸両用装甲車「ZAHA」を初公開

トルコ海軍の要求に応じて開発された「ZAHA」

トルコのFNSSは新型水陸両用装甲車「ZAHA」(ZAHA:Zırhlı Amfibi Hücum Araçları, ZAHA)、英語表記では「MAV」Marine Assault Vehicle)の実車を、IDEF2019で初公開した。

ZAHAはトルコ海軍の海兵隊用に開発された水陸両用装甲車。トルコ海軍は27輌のZAHAを調達する予定で、内訳は23輌がAPC(装甲兵員輸送車)、2輌が指揮通信車、2輌が回収車となっている。

車体規模はAAV7と同等で戦闘重量は約30t。車体前方下部に可動式の浪切板を装備し、エンジンは前部にレイアウトされている。車体後部左右の上部コンパートメントの外側に燃料タンクがレイアウトされており、被弾時の生存性を向上させている。

操縦席はエンジンの右側にレイアウトされており、乗員3名+下車歩兵18名が搭乗できる。装甲はアルミ合金製だが、FNSSは高い防弾、耐地雷・IED生存性を実現しているとしている。車体下部は中空構造の二重装甲となっており、これによって浮力と耐地雷生存性を高めている。

車体後部の兵員室には18名の兵員を収容できる

サスペンションは密閉式のハイドロニューマチックで、路上最大速度は70km/h、水上速度は浮航最大速度は7m/hで、シーステート4での運用も可能とされている。

武装は12.7mm機銃と40mmオートマチックグレネードランチャーを搭載したRWS(リモート・ウェポン・ステーション)を搭載する。

FNSSの担当者は、地雷とIEDに対する生存性が高く、より荒れた海況での運用が可能な点を、AAV7に対するアドバンテージとして挙げている。またアメリカ海兵隊がキャンセルした「EFV」(遠征戦闘車:Expeditionary Fighting Vehicle)のような、浮航速度の高い車輌としなかった理由として、開発費が調達予定数に対して過大となることと、運用・整備コストが高騰すること、重量を軽減できるゴム製履帯を採用しなかった理由として、岩場やリーフなどでの耐久性に不安があり、車体下部を軽量にするとトップヘビーになることを、それぞれ挙げている。

現時点でのZAHAの受注はトルコ海軍からのものだけだが、FNSSの担当者はインドネシアやオーストラリアなども関心を示していると述べている。