レイセオン、米海軍からSPY-6(V)レーダーの全規模生産を受注

(写真:Raytheon Missiles&Defense)

レイセオン・ミサイルズ&ディフェンスは3月31日、アメリカ海軍からAN/SPY-6(V)レーダーのハードウェアの製造と維持の全規模生産契約を、総額6億5,100万ドルで受注したと発表した。

本契約には約25億ドルのオプションが設定されており、行使されればこの先5年間で31隻のアメリカ海軍艦艇に搭載されるAN/APY-6(V)レーダーが製造されることとなる。

AN/SPY-6(V)シリーズは、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のフライトⅢ仕様に装備されるAN/APY-6(V)1、3番艦「ブーゲンヴィル」以降のアメリカ級強襲揚陸艦、サン・アントニオ級ドック型揚陸艦のフライトⅡ仕様の最終艦となる「リチャード・M・マクール・ジュニア」とフライトⅢ仕様の1番艦となる「ハリスバーグ」、ニミッツ級原子力空母の4番艦「ジョン・C・ステニス」にSPY-6シリーズのAN/SPY-6(V)2、コンステレーション級フリゲートと2番艦「ジョン・F・ケネディ」以降のジェラルド・R・フォード級原子力空母に装備されるSPY-6(V)3、アーレイ・バーク級のフライトⅡA仕様にレトロフィットされるAN/SPY-6(V)4から構成されている。

建造が進む「ジャック・H・ルーカス」(写真:Huntington Ingalls)

各タイプともRMA(Radar Modular Assembly)と呼ばれる共通のモジュールを複数個組み合わせてアンテナ・アレイを構成しており、共通モジュールの使用により、兵站支援と訓練の効率化が図られている。

建造が進められているアーレイ・バーク級フライトⅢの1番艦「ジャック・H・ルーカス」には、既にAN/SPY-6(V)1の搭載が完了しており、レイセオン・ミサイルズ&ディフェンスは2番艦「テッド・スティーブンス」用のレーダー・アレイの納入も完了している。