航空自衛隊、イタリア空軍と戦闘機パイロット教育訓練委託の取り決めを締結

IFTSで使用されているM-346(T-346A)練習機(写真:Leonardo)

10月21日、井筒俊司航空幕僚長とイタリア空軍のアルベルト・ロッソ参謀総長、航空自衛隊パイロットの訓練を、イタリア空軍の戦闘機パイロットの教育を担当している「IFTS」(International Flight Training School)に委託する技術的な取り決め文書にリモートで署名した。

この取り決めにより、航空自衛隊の戦闘機パイロットはIFTSに派遣され、IFTSの上級訓練コース(フェーズⅣ)で教育を受けることになる。IFTSは外国の空軍パイロットの教育も請け負っており、フェーズⅣ教育プログラムには2021年11月の時点でドイツ空軍とカタール空軍が参加している。

イタリア空軍とレオナルドの戦略的パートナーシップにより開設されたIFTSは、イタリア空軍と海外の顧客に高度かつ包括的な軍用機の教育訓練を提供することを目的としてイタリア空軍のフェーズⅣシラバスに基づいてレオナルドが開発したM-346(T-346A)練習機 22機と、レオナルドとCAEが共同開発したM-346のフルフライトシミュレータを含む地上訓練システムが使用されており、全教育訓練時間の50%をフルフライトシミュレーターで行っている点が特徴となっている。

イタリア空軍が使用しているM-346のフルフライトシミュレーター(写真:Leonardo)

IFTSではイタリア空軍の現役パイロットと、経験豊富な元軍人のインストラクター・パイロットが学生の指導を行なっており、レオナルドは将来的に航空自衛隊のパイロットがIFTSで指導を行う可能性もあるとの見方を示している。

航空自衛隊とイタリア空軍は数年前から防衛協力強化の一環として、航空自衛隊パイロットのIFTS派遣に向けた議論を行っており、レオナルドは2020年9月に航空自衛隊の代表団がレッチェ・ガラティーナ空軍基地に配属されている第61飛行隊を訪問した際に、意見が集約されたと述べている。

IFTSは現在、レッチェ・ガラティーナ空軍基地に置かれているが、2022年にイタリア南部サルデーニャ州のデシモマヌ空軍基地への移設が予定されており、2020年12月には起工式が行なわれている。

2022年に開設予定のIFTS新キャンパスのイメージ(画像:Leonardo)