電動VTOL機を使用する都市型エアモビリティ(UAM)を手がけるドイツのヴォロコプターは10月20日、UAMの社会実装に向けて大阪府が行っている「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」への参画を発表した。
ヴォロコプターは大阪・関西万博の開催される2025年に電動VTOL機を使用するエアタクシー事業への参入を目指すJAL(日本航空)から、同社が開発した電動VTOL機「ヴォロシティ」(Volocity)100機の予約を受けている。
ヴォロコプターはは2022年に「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」に参画しているJALと共同で、空撮した大阪上空の画像とVolocityの機内風景を組み合わせたバーチャルデモフライトを、全国の自治体関係者などに向けて行う予定で、同社は速ければ2023年に大阪で公開テストフライトを行う方針を示している。
電動VTOL機の社会実装にあたっては、安全性の確保が大きな課題となっているが、Volocityはローターの数を多くすることで冗長性と静粛性を高め、複数の独立したバッテリー系統を備えることで安全性を高めており、2021年11月の時点で電動VTOL機の開発を手がける企業としては唯一、EASA(ヨーロッパ航空安全局)の戦略的認証であるDOA(Design Organisation Approval)とPOA(Production Organisation Approval)を取得している。