防衛省技術研究本部、高機動パワードスーツの開発に着手

高機動パワードスーツの大規模災害への活用イメージ(画像:防衛省)

高機動パワードスーツの大規模災害への活用イメージ(画像:防衛省)

防衛省のパワードスーツの開発に予算

防衛省技術研究本部は「高機動パワードスーツ」の開発に乗り出す。
平成27年度概算要求では「個人用の装備品を装着・携行した隊員の迅速機敏な行動を実現するための高機動パワードスーツについて研究を実施」するための関連予算として9億円を要求しており、平成27~30年の4年間で開発を行なう。

パワードスーツは外骨格型の装着式ロボットで、人体の能力を機械的に補助するもので、国内でも民間企業により介護用などの民生目的で開発が進んでいる。

技術研究本部がパワードスーツの開発の乗り出したのは、普通科(歩兵)装備の重量増加に対応するためで、技術研究本部は欧米人に較べて体格が劣る日本人には特に必要となる装備と位置づけている。

民生用のパワードスーツは介護や倉庫作業などを目的として手脚の能力を強化するものが多いが、フランスのDGA(国防省装備庁)が開発しているヘラクレスをはじめとする軍用型は重い荷物を背負い、運ぶことを目的として脚部の能力強化に重きを置いており、腕部の能力強化は求められていない。

本研究では人体の能力と合わせて50kgの荷重を背負い、時速13.5kmで踏破できることを実現を目指しており、駆動時間は荷重50kgで2~3時間、荷重30kgで24時間程度を目標にしている。諸外国では重量物を運ぶことに重点をおいた研究が主であるが、本研究ではより速度を重視するという。
基本的には徒歩の普通科部隊単独の運用ではなく、装甲車輌などを起点とした運用を想定しており、調達単価は1,000万円を目標とする。主契約社は改めて競争入札で決定する。

本研究は防衛省・技術研究本部が実施してきた「隊員用パワーアシスト技術」の研究の成果をベースに行なわれる。この研究ではイキシス・リサーチが主契約社となり、主として高い荷重に耐えられる重装備研究用と、主として不正地での走行能力の獲得に主眼をおいた高機動研究用の2種類の試作が行なわれた。

隊員用パワーアシスト技術-重装備研究用(左)高起動研究用(右)(写真:技術研究本部)

隊員用パワーアシスト技術-重装備研究用(左)高起動研究用(右)(写真:技術研究本部)