三菱重工業、2019年度第2四半期の決算を発表

決算発表会に出席した三菱重工業の泉澤清次社長

三菱重工業は10月31日、東京都内の本社で2019年度第2四半期(4月~9月)の決算発表を行なった。

受注高はパワードメイン(火力)の大幅増により、2018年度同期の1兆5,618億円から1兆6,982億円へと大幅増となった。航空宇宙ドメインはボーイング787の増産などで前年度同期に比べて30億円の増収となったものの、防衛航空機、飛翔体、特殊車両などの防衛需要の減少から、受注高は前年度同期に比べて332億円の減となった。

三菱重工業は現在飛行停止となっている、ボーイング737MAXの内側フラップの製造も担当しているが、同社の小口正範副社長は、三菱重工業の737MAXの製造分担は大きなものではなく、フラップの製造は同社がベトナムに創設した民間航空機生産会社「MHIVA」(MHI Aerospace Vietnam)が行なっているため、多額の固定費が発生するものではないことなどから、737MAXの長引く飛行停止措置は三菱重工業本体の業績に大きな影響を与えるものではないとの見通しを示した。

トランス・ステーツ・ホールディングスとの契約が解消されたスペースジェットM100

三菱重工業は同日、同社の子会社である三菱航空機が、アメリカのトランス・ステーツ・ホールディングスとの間で締結していたスペースジェットM90 100機(確定50機・オプション50機)の契約を解消することも明らかにした。

三菱重工業の泉澤清次社長は、トランス・ステーツ・ホールディングスとの契約解消は、スペースジェットM90が現時点ではアメリカの航空会社とパイロットの労使協定「スコープ・クローズ」を満たせないことから契約解消に至ったと説明した上で、トランス・ステーツ・ホールディングスとは、2019年6月に開催されたパリ・エアショーで開発構想が発表された、スコープ・クローズの要件を満たし、かつ乗客の快適性をさらに高めたスペースジェットM100についての話し合いを継続しており、またトランス・ステーツ・ホールディングス以外のアメリカの顧客からは、現時点で契約解消の話は無いと述べた。

また泉澤社長は、一部メディアが報じている、スペースジェットM90の納入延期について、型式証明の取得時に使用するスペースジェットM90の飛行試験機の完成が遅れており、2019年秋を予定していた初飛行が「年明けくらい」にずれ込むことを認めた上で、飛行試験機の完成の遅れは安全性重視によるもので、現在既存の飛行試験機を用いた試験プログラムを含めた、型式証明取得に向けた全体のスケジュールの見直しを進めているが、現時点では納入延期は決定事項ではないとも述べている。