東京防衛航空宇宙時評

レイセオン、日本企業との協力拡大に意欲

レイセオンが日米協業の成功例と位置付けるSM-3ブロックⅡAの日米分担図(画像:Raytheon)

レイセオンは12月5日、東京都内でメディアに対して、SM-3およびSM-6ミサイルとSPY-6レーダーに関する説明会を開催した。

SM-3とSM-6の説明を行なったケン・スパーロック氏

SM-3およびSM-6に関するブリーフィングを行なった、レイセオン・ミサイル・システムズの対空およびミサイル・ディフェンスシステム事業開発ディレクターのケン・スパーロック氏は、SM-3ブロックⅡAは国際共同開発の成功例であると述べ、三菱重工業が開発・製造しているノーズコーンの素材技術などは、今後も発展的な活用が見込めるとの見解を示した。

またSM-3ブロックⅠBはソフトウェアのアップデートにより対抗可能な脅威範囲が拡大されており、SM-3ブロックⅡAと組み合わせて運用することで、より弾道ミサイル対処能力が向上すると述べた。SM-6に関しては、現時点で対ミサイル、対空、対艦のいずれにも対応でき、かつ既存技術の流用により、コストを抑えている点をアピールしている。

 

製造中のSPY-6(V)1レーダー(左)とアーレイ・バーク級フライトⅢのイメージCG(画像:Raytheon)

SPY-6レーダーについて説明を行なったレイセオン・ジャパンのロバート・モリシー社長は、SPY-6が拡張可能な設計により柔軟な運用が出来る点と、要因の訓練や整備にかかる時間とコストがSPY-1レーダーに比べて大幅に短縮できる点、さらにアメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のフライトⅢAに搭載されるため、ミサイルの統合や各種試験などがアメリカ国防総省の経費によって行われている点を強調した。

なおモリシー社長は説明会の冒頭で、防衛省によるFMS調達の増加に伴う国内防衛産業の負担を軽減するため、将来の協力について日本企業と話し合う「ジャパン・インダストリー・デイ」を開催した事を明らかにしている。モリシー社長によれば、ジャパン・インダストリー・デイに参加した60社の日本企業の業種は材料、コンポーネント、インテリジェンスなど多岐に渡っており、ティア2、ティア3に属する中小企業も参加していたと述べ、日本企業とのさらなる協力拡大に意欲を示した。

レイセオン・ジャパンのロバート・モリシー社長

またモリシー社長は次期防衛大綱で打ち出される方針に対して、レイセオンがどのような製品を供給できるのかという記者からの説明に対し、航空自衛隊のF-35の搭載兵装やF-15J/DJの近代化改修、UAV(無人航空機)に搭載するセンサー、宇宙・サイバー分野などを挙げている。

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