東京防衛航空宇宙時評

エアバスヘリ、高速回転翼技術実証機「Racer」の基本設計審査を完了

3D CADによる「Racer」の基本設計(画像:Airbus Helicopters ©PAD)

エアバス・ヘリコプターズは10月18日、高速デモンストレーター「Racer」 (Rapid And Cost-Efficient Rotorcraft)の基本設計審査が完了したと発表した。
Racerはヨーロッパが共同で進めている研究とイノベーションプログラム「ホライズン2020」の「クリーン・スカイ2」プロジェクトの一環として開発が進められている、高速性能、コスト効率性、持続可能性、任務遂行能力を併せ持つ回転翼機。

デモンストレーター(技術実証機)は2017年に航空力学構造が認証され、重要なサブシステムの基本設計審査を終了。現在はプロトタイプ用部品の製造開始に向けた準備が進められており、2019 年第4 四半期にプロトタイプの最終組立が開始される予定となっている。

2017年のパリ航空ショーで展示された「Racer」の大型模型

製造に時間の要する部品やコンポーネントの製造はプロトタイプ用の部品の製造は既に開始されており、イタリアのアヴィオ・アエロが航空機側部のギアボックスハウジングの調達と製造、イギリスのハンブルに拠点を置くGEアビエーション・インテグレーテッド・システムズが翼のチタン製クレードル部品の製造に着手しているほか、ルーマニアのINCAS/ロマエロがコンポジットサイドパネル、スペインのアエルノバがテールパーツの主要構造の製造を開始している。

エアバス・ヘリコプターズはRacerで約200時間のデモフライトを予定しており、まず飛行性能の開示、主要なパフォーマンス目標、高速性能、操縦性能、安定性および航空力学を評価することに焦点を当て、続いて、救急医療(EMS)、捜索救助(SAR)、人員輸送における機体の適合性を実証することを目指す方針を明らかにしている。

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